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Maya LTでも使えるMELセミナー ~Mayaをより効率的・効果的に使うために~

2016年11月29日、TKP大阪梅田駅前ビジネスセンターにて、初心者向けにMaya MELの活用法を解説する「Maya LTでも使えるMELセミナー」が開催された。
登壇者は、ダイキン工業株式会社 電子システム事業部 CG Productsサポートセンターの石崎貴夫。
Mayaの機能を拡張し、日常的な作業を効率化するためのヒントをご提供するためのセミナーを心掛けた。

MELを使うことで、Mayaで何ができるのか

MELとは、Autodeskの3DアニメーションソフトMayaで使用できるスクリプト言語のひとつ。Mayaに組み込まれた、Mayaコマンドを呼び出すために用いる、Mayaオリジナルのスクリプト言語だ。このMELを習得することで、Mayaをより深く理解し、機能を拡張することも可能になる。

冒頭では「Mayaの開発環境」と題して、MEL以外にPython、QT Designer、C++APIなどについての簡単な解説があった。いずれもMayaを開発していくためには重要かつ利便性の高い言語やツールではあるが、本セミナーではMaya LTでできること、つまり、LTでサポートされているMELに特化した開発環境が紹介される。

いよいよここからが本題。まずは、MELでできることが、大きく4つにまとめられた。
Maya上でMELを活用してできることは、主に

・データの処理、修正、微調整、アニメート
・ワークフローの効率化
・自動化処理
・ツールの開発

といったことである。注意したいのは、「ツールの開発」の部分。MELはあくまでスクリプトであるので、速度的にも限界がある。より高度で、より高速なものが必要な場合は、Developers Kitを活用する。

次に、MELでできることを踏まえた上での、実践的な作業についての紹介が続いた。
まずは「シェルフエディタ」を使って、カスタムシェルフを作成する方法。実際にMaya LT 2016の画面上で、シェルフエディタ機能を用いてカスタムシェルフを作る過程を解説。アイコンをドラッグ&ドロップでシェルフに登録する方法から、コマンドライン、スクリプトエディタの詳細な使い方まで、操作手順を追いながら、詳細に言及された。基本的なスキルのひとつではあるが、これによって、ユーザーが自分の作業内容に最適なシェルフを作成することができ、それによって、より効率的にMayaでの作業を進めることができるようになるはずだ。

fig1

シェルフを作り、有効活用するという作業の過程で、コマンドをきちんと管理し、状況に応じて使いこなすための基本的なスキルについても言及があった。コマンドリファレンスの確認の方法、さらにはコマンドの調査の仕方についても紹介され、より簡潔に、ストレスなくMayaを使いこなすための情報も提供された。

セミナー前半の最後には、「MELの基本」と題し、変数、文字列、配列、プロシージャなどについて、そのルールについての説明も行われた。こちらも画面上での実際の動きを例に実演が行われたが、MELの基本を確認するには良い機会になったのではないだろうか。

セミナー後半は、より実践的なスキルサンプルを紹介

後半の部は、Mayaのノードについてのレクチャーから始まった。Mayaでは「ヘルプ」→「ノード&アトリビュート リファレンス」でノードのリファレンスを確認できるが、LTにはその機能がない。ただし、ノードを使うことはできるので問題はない。
ここで紹介されたのは、DAGノード(無閉路有向グラフ)、DGノード(ディペンデンシーグラフ)といったノードの種類、ノードのタイプの確認の仕方について。実際のノードのサンプルを用いて、その使い方についての説明が進められた。

続いて紹介されたのは、MayaとMaya LTのコマンドの違いについて。Maya LTには、Mayaとの機能の違いにより、Maya LTではサポートされていない一部の機能に関連するコマンドが無い。その違いを踏まえた上でMayaのコマンドモードを使った作業実例が示された。

セミナーはより実践的な内容へと進み、終盤に紹介されたのは、ヒストリからスクリプトの作り方、さらにはカスタムツールの作成の方法。特に、オリジナルのGUIの作成については、詳細な作成過程に加え、エラーの実例まで、Maya初心者にもわかりやすい細かな内容が提示された。グラフィック制作作業の最適化を求めるユーザーにとっては、有益な情報になったのではないか。

fig2

最後に、制作に役立つ各種TIPSが紹介され、セミナーは終了となった。

短い時間ではあったが、MELを使ってMayaをより効率よく使いこなしていくための情報を提供できたと思う。今回のセミナーが、多くのエンジニアのみなさんがよりよい作業環境を構築していくために、何かしらのお役に立てたことを願ってやまない。

ダイキン工業では、同様に初心者の方から熟練のエンジニアの方まで、スキルアップ、作業環境整備のためのセミナーを、順次開催していきます。セミナー開催情報については、以下のページをご確認ください。http://www.comtec.daikin.co.jp/DC/event/#seminar