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セミナーレポート 「Harmonyハンズオンセミナー」2

Harmonyの機能について紹介するセミナーの2日目

去る2016年12月1日と2日。東京・品川のダイキン工業において、デジタルアニメ制作ツール「Harmony」のハンズオンセミナーが開催された。講師は、株式会社オー・エル・エム(以下OLM)の室岡辰一氏、小川智樹氏のお二人。セミナー2日目となった12月2日には、小川氏が登壇。カメラワーク作成をはじめとした、より深いHarmonyの機能についての講義が行われた。

(1日目に行われた室岡氏のセミナーレポートはこちら)

「Harmony」は、世界122カ国のアニメ制作スタジオで採用され、ディズニー、ワーナーブラザーズ、ユニバーサルなどの主要なアニメーションスタジオで使用される数々のツールを提供しているToon Boom Animation社の製品。従来の描画手法はもちろん、3DCGとの融合やキャラクターリギングといった最先端の制作方法まで的確にサポートするアニメーション制作ツールだ。前日の室岡氏によるセミナー同様、小川氏も、実作業をシミュレーションしながら、制作時のポイントを公開するという手法でレクチャーを行い、参加者は、各人に用意されたPC、タブレットを操作しながら具体的な作業を体感することができた。

 

カメラワーク制作の際に、不可欠な技法を紹介

この日のセミナーの主題は、素材を動かすための「カメラワーク」。セミナーの序盤に語られたのは、素材そのものを動かしていく方法だ。素材を動かすためには大きく分けて2つの方法がある。素材そのものに動きを付けていく方法と、素材に「ペグ」と呼ばれるものを付けて、そのペグに動きを付けていく方法だ。ペグは位置情報を持つノード(要素)のことで、ペグと素材を接続し、動きを付けることで、素材そのものの位置を動かすことが可能になる。実際の制作現場では、主にペグを用いる手法が管理しやすく、本日のセミナーでも最初にその手法について言及があった。

あらかじめ用意されていたUFOのイラスト素材を用いて、レクチャーは始まった。最初にレイヤーを選択し、そこにペグを追加。誤って素材をいじらないようにペグのみを選択したうえで、動きを付けていく操作が、丁寧な実演を交えて解説された。そのあと、再生して動きを確認する。始点から終点までUFOが移動するが、これは素材そのものではなく、選択しているペグが移動しているということ。基本的な作業ではあるが、参加者は最終的にスムーズに移動するUFOを、机上のPCで確認することができた。

つづいて紹介された作業は、「フェアリング」の設定と、「コントロールポイント」を用いた軌道線の操作について。ナチュラルな動きを可能にするフェアリングは、ダイアログボックスのグラフをドラッグすることで調整、速度設定をする項目を決めることで、簡単に設定することができる。また、ペグを使ってスライドするようにした素材の軌道線上にコントロールポイントを表示させ、それをドラッグして移動させることで軌道線自体を変形。素材の複雑な動きも演出できる。実際に順を追って作業工程を公開し、素材が自在に移動していく様子を見せることで、Harmonyを使って素材を動かすという作業が、いかに効率的でシンプルなのかがよくわかる、有意義なセッションとなった。

 

複雑、かつ、スムーズな動きを、Harmonyの機能で生み出す

素材の動かし方の基本を踏まえ、後半にはカメラワークの詳細な設定についての説明が行われた。UFOの素材自体が移動したり、拡大、縮小されるのではなく、カメラが動いたり、寄ったり離れたりすることで全体の動きを作り上げていく方法だ。前半で、素材にペグをつけて動きを設定したのと同じく、カメラにペグを付けることで、その動きを指定していく。これによって、より自由で多彩な視点の変化(=カメラワーク)が可能になる。小川氏が設定したカメラワークによって、素材のUFOが不規則に飛んでいく様が参加者各自の目の前にあるPCに同様に再現され、それまでのレクチャーによって提示された効果を確認することができた。また、画ブレやピントなど簡単な撮影処理も操作、体験し、その使用感、作業によってもたらされる効果を実体験することができた。

2日間を通してプロフェッショナルな講師のレクチャーが展開され、Harmonyの基本、活用法、使い勝手などを知り、体感するセミナーは終了。若手、ベテランを問わず、さまざまなシーンで活躍するクリエイター、エンジニアのみなさんが参加され、盛況のうちに幕を閉じることができた。

参加者のみなさんは今回のセミナーをヒントに、それぞれの作業現場で新たな成果を上げていっていただきたい。

 

 「Harmonyハンズオンセミナー」1