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セミナーレポート「Toon Boomによるゲーム制作セミナー~デジタル絵コンテ活用、カットアウトアニメで効率化~」

Toon Boomゲーム制作セミナーセミナー風景
熊本 健士氏

熊本 健士氏

2018年2月2日、今期最強寒波が居座る中、Toon Boomによるゲーム制作セミナーが開催された。本セミナーの目玉は、熊本 健士氏によるビデオコンテ作成解説。熊本氏は、フリーランスでゲームやアニメーションの絵コンテや撮影等で活躍。絵コンテ作家としての視点からStoryboard Proを導入し、作業工程に組み込んでいる。今回は、本セミナー用に描き下ろされたゲーム向け絵コンテを使って、その制作フローが紹介された。

Storyboard ProはToon Boom社が開発しているデジタル絵コンテ作成ソフト。タイムライン上でカットをつなぎ、カメラワークや音声をつけてビデオコンテを作成することができる。

「私はフリーランスで絵コンテの仕事をやっていて、ゲームのカットシーンのムービーの絵コンテも作成しています。ゲームで使用するムービーは尺がまちまちで、30秒や1分といった比較的短いものもあれば5分ぐらいのオープニングやエンディングのムービーもあります。その中で、特にStoryboard Proは短いカットをつないでビデオコンテにするのがかなり強みだと思っています」と熊本氏は語る。

「今、ワークスペースを開いています。Storyboard Proでは、いくつかの画面レイアウトを切り替えて作業が行えます。ドローイングボタンをクリックすると、絵を直接描く画面に変わります。右側にツールプロパティが表示され、ブラシのタイプ等も変更できます」

今回の講演用に描かれた絵を読み込んで作業が進む。まず1枚の絵をドラッグ&ドロップでタイムラインに配置。さらにカットを増やすときは右クリック。このようにカットを増やして絵をのせていく。絵が足りなければ直接描き込んで作業を進める。

「1枚目と2枚目は連続しているシーンなので、カットが変わってしまうと都合が悪い。そういう場合は右クリックして新規パネルを増やし、1つのカットの中に複数の絵を入れることができます。」レイヤーは順番を変えたり透明度を変更したりすることができる。カットの秒数も変更できる。

Toon BoomUI

ローカルフォルダから1枚目の絵を読み込んだところ

「ゲームの場合、直前に(プレイヤーによるゲーム内での)何かの行動がきっかけになってムービーが始まったり、ムービーが一通り終わるとプレイが始まったりするなど、ストーリーとしてのつながりがあります。そのため、尺が短くても細かい動きを確認し、詰めていく必要があります」

Storyboard Proはこのような現場のニーズに対応。さらに、カメラワークを加えて、より見栄え良くすることができる。

「引きの絵にワークをつけたい場合、カットの頭と終わりにキーフレームを付けてカメラワークを付けられます。フレームのコントロールポイントをドラッグして座標の位置を動かすことができます。中央からやや左にスタート位置を設定するとカメラをパンするような動きになります。拡大率を設定することで、ズームしていくようなカメラワークも可能です。このような細かいカメラ調整もその場でできるので便利です」

「表示される名前やアイコン、絵コンテの行の数や列などの設定を変更し、見やすくすることができます。個人的には色の設定を重視していて、カットグループの色を変更するとか、カットが変わるごとに交互に色を変えることで見やすくできます」

このように一通りの作業が終了。「紙での印刷用に、説明テキストを入力することができます。画面の左から、カットナンバー、絵、SE、カットごとの尺が表示されます」

Toon Boom UI

印刷用にテキストを入力しているところ

Storyboard Proでは、音を入れることも可能。解像度はフルサイズ、1/4など変更できる。圧縮率も設定可能。最後にムービーファイルエクスポートし、プレビューして講演が終了した。